動脈硬化の検査

動脈硬化とは

動脈は、心臓から送り出された血液を全身へ運ぶ血管です。この動脈のしなやかさが失われて硬くなり、かつ、狭くなって、血液の流れが悪くなっている状態を動脈硬化といいます。
動脈硬化が起こっていても、自覚症状はほとんどありません。しかし、放置すると心臓病や脳卒中など、命にかかわる病気にかかってしまう危険性があります。
2010 年の厚生労働省人口動態統計によれば、日本人の死亡原因の1位ががん(29.5%)、2位が心臓病(15.8%)、3位が脳卒中(10.3%)、4位が肺炎(9.9%)となっています。動脈硬化が主因となる心臓病や脳卒中で、がんと同じくらいの方が亡くなっているのです。

動脈硬化のメカニズム

血管に負担がかかる高血圧や糖尿病といった病気にかかると、その血管壁の内側を覆っている内皮細胞という部分に傷がつき、そこへ血液中のLDL-コレステロール(悪玉コレステロール)が入りこみ炎症が起こります。そうすると、血管壁の内側に脂肪やコレステロールが、非常に柔らかいお粥のような沈着物となって溜まってゆき、血管の内腔にむかってどんどん隆起します。
HDL-コレステロール(善玉コレステロール)は、プラークからLDL-コレステロールを抜き取ることにより、動脈硬化を解消する方向に動きます。
プラークが破裂すると、血のかたまり(血栓)が血管内できて血流が全く流れなくなり、脳梗塞や心筋梗塞が起こります。また、血栓が脳へ血流に乗って運ばれ、細い動脈をふさぐことで脳梗塞を起こすこともあります。

生活習慣病と動脈硬化

糖尿病、高血圧、脂質異常症(LDLコレステロールの上昇、HDLコレステロールの低下、中性脂肪の上昇)などの生活習慣病や喫煙などが動脈硬化の原因となります。これらは、「動脈硬化の危険因子」と呼ばれています。
また、肥満、とくに腹部の肥満は生活習慣病を合併しやすいことに加えて、それ自体が動脈硬化の危険因子の一つであることがわかっています。
これらの危険因子の数が増えるほど、動脈硬化による病気が起こりやすくなります。

動脈硬化の検査

CAVI(Cardio Ankle Vascular Index)

CAVIは、大動脈を含む心臓から足首までの動脈の硬さを反映する指標で、動脈硬化が進行するほど高い値となります。自覚症状がないことから「沈黙の殺人者」と呼ばれている動脈硬化症ですが、この方法を用いれば簡単に発見することができます。
この検査では、仰向けに寝た状態で両腕・両足首の血圧と脈波を測定します。所要時間は5分程度で、血圧測定と同じ感覚でできる簡単な検査です。
この検査では、①動脈の硬さ ②動脈の詰まり ③血管年齢を測定することができます。
糖尿病、高血圧、脂質異常症、喫煙、肥満など、動脈硬化の危険因子をお持ちの方は、この検査を定期的に(年1回程度)受けることをお勧めします。

頸動脈エコー検査

頸動脈エコーは、視覚的に動脈硬化の診断ができる簡便な検査です。動脈硬化を起こすと血管壁が厚くなったり硬くなったりします。その様子が画像で簡単に確認できます。また、プラーク(粥腫)の有無や程度も観察できます。
放射線の被爆も痛みもありませんので、動脈硬化の経過観察や治療効果の判定には最適の検査です。
糖尿病、高血圧、脂質異常症、肥満などの生活習慣病の治療中の方は、この検査を定期的に(年1回程度)受けることをお勧めします。

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