院長ブログ

2012.05.26

糖化(その1)・・・糖尿病との関係

「糖化」とは、タンパク質と糖が反応した結果起こる現象のことです。最近、この言葉が糖尿病やアンチエイジングの分野で注目を集めています。 

今から100年ほど前に、フランスの科学者 メイラード博士が、食品中のタンパク質と糖の間で、酵素を介さない反応が起こり、食品の色や風味、食感に変化が生じることを発見したのが、糖化に関する研究の始まりといわれています。例えば、肉やホットケーキなどを焼いた時の色、風味、食感の変化は、このメイラード反応(糖化)によって生ずるのです。

食品を加工する時に起こっているこの「糖化反応」は、実は人間の体内でも起こっていることが、最近の研究で明らかにされました。
例えば、糖尿病で、体内の糖が過剰になった時、それを処理する反応として、糖とタンパク質が反応する、これが人間の体内で起きる糖化反応です。神経障害、網膜症、腎症など糖尿病の合併症の発症にも糖化が大きな役割を果たしていることがわかっています。

実際に、血液中の糖化物質(タンパク質と糖が反応してできたもの)の濃度が、糖尿病合併症の早期のマーカーとして応用され始めています。    (次回に続く)

投稿者: 小早川医院


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