院長ブログ

2012.08.11

オメガ3系脂肪酸・・・その4

α-リノレン酸やEPAなどのオメガ3系脂肪酸には体内で中性脂肪(TG)を下げ、LDL(悪玉)コレステロールを減少させ、動脈硬化の進展を抑える働きが期待されています。米国栄養評議会によると、2009年の米国の死亡原因の第1位が「心疾患」で、年間約60万人が命を落としています。米国内では心疾患予防対策として、オメガ3系脂肪酸の摂取を推奨しています。

前回も紹介しましたが、炎症をはじめとする様々な疾患には、オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸の摂取バランスの乱れが関わっていると考えられています。
アメリカ国立衛生研究所(NIH)の調査によれば、一般的なアメリカ人の食生活では、オメガ3系脂肪酸に比べてオメガ6系脂肪酸を10倍も摂取しており、明らかにオメガ3系脂肪酸が不足しています。また、新鮮な魚を食べることが一般的な日本と違い、アメリカの多くの家庭では、冷凍のマグロやサーモン、加熱したイワシの缶詰などが食卓に並びます。オメガ3系脂肪酸は酸化や熱によって劣化しやすいので、このようなアメリカ人の食生活では、オメガ3系脂肪酸は不足しやすいと言えるでしょう。

実は、新鮮な魚を豊富に食べることのできる日本においても、脂肪酸摂取のバランスが崩れてきているのです。その原因としては食の欧米化により魚の摂取が減ったことと、肉食や加工食品を摂取する機会が多くなったことにより、オメガ6系脂肪酸の摂取量が急増したことがあげられます。

投稿者: 小早川医院


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